平素は、当財団に対する格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。 財団法人日本きのこ研究所の初代理事長森喜作は、昭和11年に「森食用菌蕈研究所」を設立し、当時はまだ不安定だったシイタケをはじめとする各種食用きのこの栽培を、より安定的な栽培技術として確立するとともに、農山村の振興のために最大限の力を注ぎました。その後、研究成果をより広く社会に役立てたいという願いから、昭和48年には群馬県知事の認可を受け、「財団法人日本きのこ研究所」The Mushroom Research Institute of Japanを設立し、昭和52年からは農林大臣認可の財団法人として、有用きのこ類を対象とした広範な学術上の基礎研究及び応用研究を蓄積してまいりました。同時に、食用きのこの栽培技術の指導・普及、及びきのこの啓蒙活動などを幅広く進展させ、きのこ産業の発展ときのこの消費拡大等に寄与して参りました。そして、平成24年6月1日には内閣総理大臣の認可を得て、一般財団法人へと移行いたしました。 きのこ類は、低カロリーで風味豊か、しかもいろいろな機能性成分が含まれる自然食品の代表とされ、近年の研究成果から免疫強化、疾患回復、生活習慣病予防などがおおいに注目されています。昨今、高齢化社会が進んで健康への関心が高まる一方、食品に対する不信感を抱く事件も相次ぎ、食の安全・安心と消費者の信頼確保に貢献することも急務な課題と思われます。また、きのこはバイオマス変換や環境汚染物質の分解、森林の物質循環、有用物質の生産等の分野でも注目され、研究の進展とその実用化がおおいに期待されています。このような状況の中、きのこ類の生産ばかりでなく流通や消費、健康機能や地球環境保全等の幅広い分野の研究、および研究成果の普及等をダイナミックに推進し、『きのこ』の評価がさらに高められるように、全力で取り組んでまいります。 日本きのこ研究所は、今までの事業を着実に継承して社会貢献の役割を果たすとともに、一般財団法人という自由度を生かした新しい分野の事業にも果敢にチャレンジしていくつもりです。そして、定款の目的にも触れられているように、きのこ産業の発展を通じて国民経済の発展と社会文化の向上を目指して、役職員が一丸となって取組んでまいる所存でございます。 これまでの当財団に対する永年にわたる御支援、御鞭撻に深く御礼申し上げますと同時に今後とも御支援、ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。 一般財団法人 日本きのこ研究所
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