一般財団法人日本きのこ研究所
ご挨拶
概要
試験・研究
指導・普及
認証業務
森喜作記念顕彰会
交通
お問合せ

認証業務

 1.令和5年度(第45回)森喜作賞受賞者

第一部門 「しいたけ等きのこ類の調査・研究及び普及」

湊 健一郎 氏

湊 健一郎 氏
(名城大学農学部応用生物化学科 教授)

【選考理由】

湊健一郎氏は、食用きのこ類に含まれる機能性多糖について、生化学的特性、および生理学的作用に関する研究を体系的に蓄積し、この分野における基礎科学を大きく発展させるとともに、機能性食品としてのきのこの優位性を解明するなど、きのこ産業の振興に多大な貢献を果たしました。

自然免疫系における薬理作用については、マクロファージや樹状細胞の賦活化、および分化調節の促進作用に起因することを解明しました。さらに、タモギタケ中のβ-グルカンを用いて、免疫系の過度な炎症状態においては、炎症抑制型マクロファージ(M2)分化促進作用によって免疫バランスが安定化され、正常に保たれる作用機作を明らかにしました。

また、食品科学分野からのアプローチによって、きのこは過熱調理後でも機能性多糖の効果が十分に発揮されることを明らかにするなど、食用きのこ類の優位性の証明に加えて、安全性の観点からも需要拡大に連動することが期待されます。

近年は、食用きのこ類の機能性多糖の作用機作について、生活習慣病の予防という視点からの研究の着実な進展がみられ、研究領域の拡大と大学におけるきのこの基礎教育、普及・啓蒙等を通じて、わが国のきのこ産業発展へのさらなる寄与と貢献が期待されます。

第二部門 「しいたけ等きのこ類の栽培の優良生産者」

小野 祝保 氏

小野 祝保 氏
(農林業 シイタケ栽培〈大分県豊後大野市〉) 

【選考理由】 
小野祝保氏は、64年の長きにわたって乾シイタケ栽培に従事し、高品質の香信、香魔フ生産技術の開発に取り組み、安定した生産と経営を継続してきました。

また、大分県椎茸農業協同組合の監事、理事を歴任するとともに、大分県椎茸生産技術アドバイザー、大分県きのこグループ研究課題評価会議委員等の要職を務め、栽培技術の普及や後継者育成に取り組み、日本一の産地である大分県のシイタケ生産の振興を牽引してきました。

栽培面においては、いち早く散水施設を導入して、冬期間にほだ木に散水して凍結させてから春の発生を促す「凍結散水技術」を確立、また、ビニールハウスを導入して、温・湿度条件の制御による発生時期の分散化や品質向上を実現しました。

こうした地道な努力が、全国乾椎茸品評会における農林大臣賞や林野庁長官賞の受賞に結び付いたといえます。平成11年には「日本一のなば山師になろう会」の設立に尽力し、会員相互の技術向上を図り、研修会の講師や視察の受け入れ、後継者の育成等に貢献しました。

こうした功績は、黄綬褒章[業務精励(農林業)]や大分県知事表彰(農林水産)、特用林産功労者賞[日本特用林産振興会]の受賞、および森の名手・名人[国土緑化推進機構]の選定につながっており、実行力に富むリーダーとして今後のさらなるご活躍が期待されます。

一般財団法人日本きのこ研究所 ↑ページトップへ
Copyright(C) The Mushroom Research Institute of Japan All Rights Reserved.